福岡 Machine Learning/Deep Learning Meetup
福岡 Machine Learning/Deep Learning Meetup
Deep Learning Lab主催のイベントに参加してきました。
今回も非常に面白い話が聞けました。
AI案件のよくある落とし穴と人材育成
株式会社キカガクの吉崎さんの話です。
AIとは何ぞやから、AI案件の進め方などの話がありました。
その中で、機械学習とか深層学習を学習している人は多いが、使っている人は少なく、導入している人はさらに少ないということでしたが、確かに私自身そうだなと思いました。
AzureMLやTensrflowでも何でもよいですが、
AIを使ってみたいと思って機械学習を勉強すると、たいていある例題に対してアルゴリズムを見よう見まねで適応して学習させてValueを見るとういことをすると思います。
例題の内容によって作るモデルも変わってくるため、クレンジングとかパラメータ調整も含めて、いつの間にかモデルを作ることに頭を使ってしまい、難しくてよくわからず挫折してしまいそうになります。
本来はモデルを作ることではなく、できたモデルを使って何かをしたかったはずなんです。今回の話はそのことを改めて認識させてくれるそんな話でした。
私も勉強する人から使う人にステップアップしたいと思いました。
AIカメラによるデジタルマーケティング
トライアルのCTOの松下さんの話。
もともとソニーでデジカメを開発していた方で、
その後、設備投資してAIを導入するならまず小売りだろうということでトライアルに移られたようです。
上記リンクを貼っているように、700台のカメラ(使ってるのはVaio Phone)を使って、人の動きや商品棚の欠品状況などを分析できるシステムを作った際の話が聞けました。
ちなみにこのシステムは、松下さんが設計し、それをSkypeで中国に伝えて4か月で実装したらしいです。しかも、中国側はAIのアプリ開発は未経験者のみで構成されていたようです。5,6個参考ブログを教えて勉強したのみだということでした。
セッション後の懇親会で話した際の「AIは作るものではなく、使うもの」という話がすごく共感できました。
以前は、機械学習などのアルゴリズムは各社の資産として守る必要があったが、
今は手軽にできる環境が整ってきていて、新しいアルゴリズムが論文と一緒にGitHubなどで公開されているので、秘密にしておくことがそもそも難しくなってきているようです。
それに、AIを導入したい多くの企業は、AIを使って解決したいことを実現することが大事なわけであって、機械学習そのものをやりたいわけではないので、
アルゴリズム考えたり一生懸命精度の高いモデルを作ることは、データサイエンティストを抱える専門の企業に任せてしまったほうが良いんだという話をされていました。
一緒に共創する際は、リアル店舗を使ってABテストなどをしましょうという話は非常に魅力的でした。
目に見えるサービス成長のためだけではないDeep Learningの使いドコロ
開催場所を提供していただいたLINE Fukuokaから立石さんの話。
主に運営側のユーザには見えないところで使われている事例の話でした。
近年出会い系のツールとして使用を防いだり、わいせつ画像やスパムなどの投稿を削除したりする際に使われているという話です。
たとえば、
「明日11時に会 い た い」
という文があった場合、11が全角だったり、「会いたい」にスペースが入っていたりして検知を回避しようとするような文書などがあるため
正規化:明日11時に会いたい
形態素解析:明日/11時/に/会い/たい
辞書化:明日/_時間_/会い
という感じで処理をしてスコア付けをしていくそうです。
普段は見えない裏側の話は非常に面白かったです。
Microsoftの深層学習への取り組み
Microsoftの廣野さんの話。
DLLABではおなじみの方ですね。
今日はオンライン配信がないことをいいことにぶっちゃけた話もいくつかありました。
この話で一番収穫だったのは、機械学習用のVMが思ったよりも簡単に構築できそうだということでした。
ChainerとかGPUが必要なものってノートPCだと正直きつい。
ノートにGPUとか積まないですしね。
出張が多いと、ノートPCは軽くてバッテリーもちが良い奴が重宝します。
そうなると、自宅のデスクトップかクラウド上にVMを持つしかないわけで、
このDataScience用のVMは良いです。20分もあれば作れそうな感じでした。
今回も非常に有意義な時間でした。