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プログラミングに関する記録です

IoT ビジネス共創ラボ xRWG勉強会

2018/03/27に日本マイクロソフトで行われたIoTビジネス共創ラボのセミナーに参加してきました。

このセミナーは8つあるワーキンググループ(WG)のうちの一つで、一番新しく発足したWGです。

※IoTビジネス共創ラボには以下のWGが存在しています。

  • ビジネスWG
  • 分析WG
  • 製造WG
  • 物流・社会インフラWG
  • ヘルスケアWG
  • Pepper WG
  • ドローンWG
  • xR WG ←今回新しく発足したもの

 「xR」は、Virtual Reality(VR)、Augmented Reality(AR)、およびMixed Reality(MR)など、デジタル情報やコンテンツを現実の世界に混ぜ込む技術や手法の総称です。

このWGでは、Microsoft Azureや他のシステムとxRが連携し、様々な産業にビジネス的なインパクトを与える世界をこのxR WGを中心としてともに活動することで実現を目指していくためのものらしいです。

 

第1回目の本セミナーは、他社の取り組みの紹介とエンジニアの交流を目的としたものでした。

スピード感がとても重要で、構想や設計に時間がかかってたり、そもそも初動が遅いと、あっという間に置いて行かれると実感しました。

 

IoTビジネス共創ラボについて ユニアデックス株式会社

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IoTの適用範囲は広く、もはや1社では実現不可能になってきているため、共同検証を行いノウハウを共有しながらIoT導入の促進を目指すために発足したもので、各分野の簡単な事例紹介がありました。

また、「ふくしまIotビジネス共創ラボ」、「北海道Iotビジネス共創ラボ」、「中部Iotビジネス共創ラボ」、「かわさきIotビジネス共創ラボ」という地域版のIotビジネス共創ラボも存在するようです。

九州版や熊本版はまだないようなので、IoT促進のため立ち上げるのも面白そうです(既にどこかが動いてるとは思いますが)

xR WG設立趣旨 株式会社ホロラボ

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主に、xR活用事例の創出、参加企業のマッチング、企業/自治体連携を通じたxRの社会実装を進める旨が説明されました。参加企業は、2018/3/26時点で14社あるそうです。

 

株式会社ホロラボの取り組み 株式会社ホロラボ

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IoTセンサーとAZUREとHoloLensを使用した取り組みの事例です。

部屋に設置した温湿度センサー値をAZUREに送信し、HoloLensで結果を表示するというものです。

 

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データの分析結果は現在2Dディスプレイでの表示を前提としていますが、今後は、3次元空間を使った表現方も可能になってくるので、今までうまく出来なかった「効果的な見せ方」についても可能性が広がるように思います。

 

その他、建築分野の事例では、建物の外観に内部の骨組みを表示したり、

メディアの分野では、3.11の津波で消えてしまった駅の風景を復元する事例などがありました。

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HoloLens関連の活動について ユニアデックス株式会社

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工場内でのHoloLensの活用について紹介がありました。

様々なセンサー情報をAZUREでまとめて管理して、HoloLensで表示するものです。

温度以外にも、圧力や振動数や回転数など、稼働率をはかるようなものも同じことが出来るので、色々と広がりがありそうです。

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Iotビジネス共創ラボ xRWG勉強会 株式会社ネクストスケープ

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豆蔵ホールディングスグループの会社の1つで、AZUREのパートナー企業としては3年連続で日本No1受賞をしている会社です。

共創する際、AZUREに関する部分ではかなり強力な会社だと思います。

また、日本発の「Microsoft Mixed Realityパートナー」にも認定されており、今後、HoloLensを使用した分野もかなり伸びていくように思います。

新しく建設するマンションの外観や、現地にて完成イメージを表示する事例や、

ホロラボ様と同様に工場への展開もやろうとされているようで、温度センサーの表示用プロトタイプを作成されていました。

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IoTビジネス共創ラボ xR WG 資料 株式会社ナレッジコミュニケーション

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AZUERなどクラウドを使用したITシステムの構築をしている会社で、千葉に本社、熊本に開発部隊を置いています。

事例紹介としては、下記の3つが紹介されました。

畜産とIoTということで、養豚出荷予測を行う事例

もともとは農業の分野で使用されていた部分が、畜産にも適応されてきたというイメージです。ナレコムだけでなく、この分野のICT化は、現在すごく活発で、担い手が減っている部分をICTによってフォローすることで熟練した人と同じような品質のものが作れるよう取り組みがされているようです。

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工場内の設備から数値情報を収集するシステム

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定点カメラの代わりにHoloLensを代用

定点カメラが置けない場所についてはHoloLensで代用しようとしているようです。

ただし、人が巡回しないといけない上に、連続したデータの収集が難しいと思われるので、その辺りは課題ポイントになりそうです。

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ハニカムラボの事例紹介 株式会社ハニカムラボ

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紹介された事例はどれも遊び心があってよかったです。

・巨大クリスマスツリー

モンスターストライクというスマホ用のゲームとコラボした企画で、Android端末を同期させてクリスマスツリーを表示し、自分のスマホからゲームのようにオーナメントを打ち出して飾るものです。

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・バーチャル水族館

愛媛県の道の駅を改装して作られたもので、部屋の4面にプロジェクションマッピングで水槽を映し、Kinectを使ってモーションを感知しインタラクティブにしたものです。

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・映画のプロモーションイベント

東京喰種というコミックが原作の映画公開にちなんだもので、Kinectで体を認識させて怪人気分を味わえるものです。

関東圏だと街中に設置されることが多いタイプのものなので、一般の人にも割と認識されてきているコンテンツだと思います。

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xRとAIの活用方法 テクノスデータサイエンス・エンジニアリング株式会社

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データの分析・活用に関して特化した会社で、データサイエンティストが多数在籍しているそうです。意思決定の軸を「経験と勘」から「データとIT」へ変革させるべく、「データ」を中心としたビジネスを展開されているそうです。

xRを活用したビジネスについては、3本をメインにされているようですが、今はPocの段階なので、本格的にはこれからやるという印象でした。

 

TISのxR関連の取り組みについて TIS株式会社

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金融・公共・製造・流通と様々な業種に対してビジネスを展開されている会社で、最近、「戦略技術センター」という部署を立上げ、最新の技術やトレンドを追いかけてノウハウを貯めていこうとしているようです

主にMRについての活動に注力していて、HoloLensにも力をいているようでした。

資料の中にデモ動画が生みこまれていますが、事例紹介にあった対話エージェントが面白そうでした。※Google assistantの進化版のようなイメージ

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イサナドットネット株式会社の取り組み

※資料のアップロードはありませんでした

IoTやロボティクスで必要となるソフトの開発をメインにしている企業ですが、このパートで面白かったのが、デザインスプリントを使用したPoCです。

デザインスプリントは5日間でアイディアをまとめてプロトタイプを作るというものです。今回の発表では、5日間でプロトタイプを作って、その後2週間でブラッシュアップをしていった工程を発表されていましたが、非常に面白かったです。

 

Made with Unity ユニティテクノロジーズジャパン

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HoloLensの開発に置いて必須ともいえるUnityですが、取組と言うよりは、共創の支援をしますよという話でした。

国内の3Dのコンテンツの約9割のシェアを持っていることには改めて驚きました。

 

以上が今回の内容でした。

この後懇親会で様々な企業の方と情報交換でき、とても面白かったです。